先週の土曜日、8弦ギター尾花毅さんとのDuo Live
@三浦海岸ナツメグカフェ、無事終了しました。
お越しの皆さま、本当にありがとうございました♪
当日の朝まで雨模様、三浦海岸あたりは警報まで出ていて
どうなることかと思いましたが・・お昼過ぎ頃には
雨も上がり、心地よい月の夜となりました。
私も尾花さんも海辺育ち、そして三浦海岸でのLiveということで、
この日は海や風を感じるブラジル曲を中心にお届けしました。
初披露の新曲は4曲!このLiveの選曲にあたり一番最初に浮かんだ
Dorival Caymmiの"Vou Ver Juliana"と"Quem Vem Pra Beira do Mar"の2曲と、
Guingaが唄っていたイタリア人女性ピアニストの曲"Mãe do Mar"、それから尾花さんもファンだった聖子さんの"瑠璃色の地球"。Duoでの演奏が初、というところでは"Caminho das Águas"、そして"Eu Que Não Sei Quase Nada do Mar"、でした。
特に今回、ドリヴァル・カイミの"Vou Ver Juliana"はピエール・バル―&バーデン・パウエルが録音したヴァージョン
"Saudade"の「海が凪ぐときは、ジュリアーナに会いに行く」という情景がふと浮かび、原曲のバイーアの海と、
"Saudade"のノルマンディーの海、そしてこの三浦海岸の海がリンクしていくようなイメージでお届けしてみました。
続く"Quem Vem Pra Beira do Mar"も、同じようなサウダーヂな情景が浮かぶので、とても自然に身体に入ってきて。
ドリヴァル・カイミが唄うバイーアの漁師にとっての引き潮、というだけでなく、人生の「凪」みたいな時に
会いに行きたくなる人、それがジュリアーナなのかな?と思います。これからもっと熟成させていきたい曲です。
そして今回、私達Duoにとっていちばんの課題曲だった、”Mãe do Mar"。Guingaとの共作アルバムを2枚リリースしているイタリアの女性ピアニストStefania Talliniの曲に、ブラジルのシンガーソングライターThiago Amudがポルトガル語で書いた詞をGuingaが唄った曲で、メロディも詞も美しい曲です。ブラジルで「海の母」というとやはりイエマンジャー("カンドンブレ"というアフリカ/ヨルバ由来の宗教で信仰されている、海の女神さま)を連想しますが、こちらは欧州からスペインの海~北アフリカあたりから渡って行きたい、とイエマンジャーに祈っているような、そんな詞のイメージを想い浮かべながらお届けしました。音楽的にはフラット系のキーで転調していくようなギタリスト泣かせの曲ですが、尾花さんは多忙ながらも丁寧に音を拾って尾花色に仕上げてくださり!この日初めて演奏することができました。こちらもこのDuoの新しいスタンダードになりそうな予感。恒例・尾花さんのソロコーナーは最新オリジナル曲、『水になれ、風になれ』。おおらかでダイナミックなギターが、さらに深呼吸したくなるような優しさも湛えて、言葉から作曲されたというところも含めて尾花さんの新境地、かもしれません。
最後にお届けした聖子ちゃんの"瑠璃色の地球"は、彼女の曲ということや尾花さんがファンだったということを抜きにしても(笑)、とてもいい曲。今回「海のうた」という意識ではなく選んでみたら、歌詞がちょうど今の気分にしっくりくるような内容で、最終的には「瑠璃色の海」を感じるような曲なのだな、と。特に二番の歌詞は今の世界の情勢を想うとグッときてしまうところがあり、感情が溢れそうになりながらも、あらためて今もこれからも唄い継いでいくべき曲だと痛感しました。全体的にブラジル北東部/バイーア地方の海やBaiãoやIjexáというリズムのイメージの曲が多く、この曲も後半はBaião(ブラジル北東部のリズム)にのせてお送りしました。(本当はシコ・ブアルキの"Tipo um Baião"も演奏予定でしたが、そちらはまた今度のお楽しみということで・・)今後またこういったテーマやリズムも追究していきたいですね。
この日は初めてお会いできたお客さまが殆どで、この三浦海岸での出会いにあらためて感謝!です。
色々我儘を聞いてくださったナツメグカフェ佐藤さん、尾花さん、ありがとうございました!
マスターの佐藤さんはウクレレがお得意で、平日予約限定で初心者向け教室を開催されているとのこと。
これは私も行ってみたい!ので、今度はゆっくりと、ウクレレ担いで三浦海岸へ伺いたいと思います♪
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■2022/05/14(sat)Live@ナツメグカフェ Set List
Kayo Kamishima (唄/voz)
尾花毅/Takeshi OBANA(8弦ギター/violão 8cordas)
::: 1st set :::
(1)Fotografia 写真/Antonio Carlos Jobim
(2)Marambaia /Henricão&Rubens Campos
(3)Vento Bom /Andre Mehmari&Sergio Santos
(4)Flor de Maracujá マラクジャの花/João Donato&Lysias Ênio
(5)Camiho das Águas 水の道/Rodorigo Maranhão ☆
(6)Cigano ジプシー/Djavan
(7)Orassamba /Guinga
(8)Eu Que Não Sei Quase Nada do Mar 未知の海/Ana Carolina&Jorge Vercillo☆
::: 2nd set :::
(9)Embarcação 船へ/Chico Buarque&Francis Hime
(10)Vou Ver Juliana(Saudade) ジュリアーナに会いに行く/Dorival Caymmi(Pierre Barouh&Baden Powell)★
(11)Quem Vem Pra Beira do Mar 海辺へ来る者は/Dorival Caymmi ★
(12)Mãe do Mar 海の母/Stefania Tallini&Thiago Amud ★
(13)Como a Água, Como o Vento 水になれ, 風になれ/Takeshi OBANA (Solo Guitar)☆
(14)Carinhoso/Pixinguinha&João de Barro
(15)海岸通/伊勢正三
(16)瑠璃色の地球/松本隆&川原伸司★
[Encore]
(17) Alguma Voz 或る声/Dori Caymmi&Paulo César Pinheiro
★は今回初の新曲(☆は準新曲)
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今後のLive予定ですが、今年度は音楽的にもプライベート的にも土台を固め直す機会を作りたい!ということで、
当面の間(ひとまず夏の終わりぐらいまでは)Liveをお休みをさせて頂く予定です。あくまで『自然の流れ』を
大切にしたいので、もっと早く、もしくはもう少し先になるかもしれませんが、気長にお付き合い頂けたらと。。
このブログも時々気まぐれに更新していく予定ですので、また新たなお知らせがあればUPしていきますね。
その間CD"Cores dos Sonhos"もお愉しみいただけたら嬉しいです!今度ともどうぞ宜しくお願いいたします♪
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