昨日はとってもお久しぶりの中目黒・楽屋さんに
ブラジルの気鋭ヴァイオリニスト、Ricardo HerzのトリオLiveを聴きに
(w/Michi Ruzitschka(7strings guitar), Pedro Ito(drums/percussion)
行ってきました。2日前はいつもご一緒している尾花氏&マルセロ氏&ダリオ氏が
オープニング・アクトでしたが、どうしても都合がつかず行けなかったので、
こちらへ。(直前までこちらもあやうかったのですが・・行けてよかった!)
昨年12月あたりに偶然、楽屋さんのスケジュールで発見して即予約、したら
何とかぶりつき最前列!ヒカルドの正面、目の前で聴くことができました、笑。
今回は、プラッサ・セッションでお知り合いになったトランペットの金山弘平さんもご自身のバンドでご出演、久しぶりにお会いして演奏を聴くことができました。彼らのバンドは7人編成の大所帯!男女のツイン・ヴォーカルで都会的なAORを彷彿とさせるオリジナル曲やBossa Novaを中心に演奏されていました。ヒカルド・トリオとも1st、2ndともに数曲ジョイント、特に双方のグループのオリジナル曲を演奏されていた場面が盛り上がり、印象的でした。
そして、ヒカルドのトリオ。もともと数年前からYouTubeやSNSで自然と演奏に触れて気になっていた存在だったけれど、CDやストリーミングなどよりも、やっぱりLive!ですね。ブラジル北東部から南部のリズム、北米のジャズのインプロヴィゼーション、フランスのマヌーシュ(ジプシー・スウィング)の憂いや奥深さ、ヨーロッパ・サロン音楽からの優美さなど、彼らが歩んできた道のりが感じられるような、本当に多彩で気概に満ちた演奏、音楽でした。躍動感すごい!けれど、憂いのある唄心も丁寧に情感深く表現、曲によって同じ楽器でも音色が全く違うのも感心(人格が変わる、というか)。当たり前と言えば当たり前のことかもしれませんが、エフェクトや奏法や曲の違いだけではない、彼らの技量・懐の深さ、を感じます。特にヒカルドは、身体の中に"うた"があって、"音楽"がある。それを放出している、という感じが、ヤマンドゥ・コスタを観た/聴いた時と同じ感覚でした。7弦ギターのミッヒさんは、オーストリア出身でバークリー音大でヒカルドに出会って以来、20年以上一緒に演奏しているのだとか(ドラム/パーカッションのペドロも同じく?)。とても柔らかく、ブラジリアン・ギターの枠にはまらない演奏で、時折ロックがお好きだったのかな?と感じる瞬間も。曲によって多彩で、ヒカルドの音楽に寄り添って引き立たせる名脇役、という感じ。
ペドロさんは初めて生でお聴きしましたが、カホンが心地よく、ヒカルドとの息の合い方が本当に絶妙でした。終盤、二人で演奏した場面では、とってもシンプルで間合いの多い演奏なのに太鼓が「唄っている」のに感動!太鼓で唄える人、大好きです。音が鳴っていないところに唄やリズム/グルーヴを豊かに感じる、そういうプレイヤーなのだなぁと。また今度じっくり聴きたい!ので、ぜひとも再来日してほしいですね。次回はもっと、日本の素晴らしいプレイヤーの皆さんとも沢山共演する機会があればと。ともあれ、今回の彼らの来日を実現してくださった、Projeto Música sem Fronteiras ハファエル・キノシタさんに感謝!です。
Ricardoはパリに8年も居たのだとか。そのうち1年は私の在仏期間とかぶっているので、何処かですれ違っていたかも。。
何しろ、視野の広い音楽。彼らのように、伝統へのリスペクトと他地域の音楽への探究心と行動力、そして時代を見据えながら新しくオリジナルなものを創っていこうとする気概を持ったミュージシャンは本当に稀有だし、見習いたいものです。スタイルもスケールも違うけれど、刺激を貰いました♪ ありがとう、Ricardo Herz Trio!!! また来てね!
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