"CHICO Artista Brasileiro"

シコ・ブアルキ特集Liveも、来週10/8(火)に迫ってまいりましたが、ずっと観たかったシコのドキュメンタリー映画"Chico Artista Brasileiro"のDVDを、先日ようやく入手!

 

今までは、YouTubeなどで所々のシーンを観ることができましたが、通して観られたのは初めて。ポルトガル語字幕を表示しながら、シコの語りを解読しつつ(笑)、全編鑑賞しました。

 

シコの生涯やこれまでのキャリアをシコ本人が語りながら、当時の映像やリオの風景、そしてスタジオでの豪華アーティスト(Milton Nascimento, Carminho, Ney Matogrosso, Monica Salmaso, Adriana Calcanhotto, Mart'naliaなど)によるシコ曲のカヴァー、シコ本人によるパフォーマンスも。孫たちとの自宅でのセッション風景も微笑ましく、関係者インタビューでは姉のMiucha, 映画監督Ruy Guerra, 盟友Edu LoboやMaria Bethaniaなど、過去にシコについて語られた映像としてはAntonio Carlos Jobim, Vinicius de Moraes, Nelson Cavaquinhoなどの巨匠たちの姿が・・。ほかにもCaetano VelosoやGilberto Gilなどとの共演映像など、もうシコ・ファンは勿論、MPBファンには堪らない内容なんじゃないかと。シコ自身の言葉も、とても興味深いです。

 

創作にあたっての記憶と想像について。唄い手なのか作家なのか。自宅に飾られたボブ・マーリーやジダンとのサッカー写真、ヴィニシウスやジョビンとの写真をそれぞれ説明するお茶目なシコ。詩人/作詞家、作家/小説家、作曲家、唄い手、劇作家、映画俳優など、さまざまな顔を持つシコは、まさに"Artista Brasileiro"(ブラジルのアーティスト)。こんなに多彩な表現をして、ブラジルの人々の心を唄い共感を得てきた大スターなんだということを、あらためて実感する内容でした。先日、この映画を上映するにあたってウルグアイの映画祭では「検閲」騒ぎがあったようですが、シコ本人のことは勿論、MPBの映画としても貴重だと思いますので、これはぜひ日本の映画祭でも、日本語字幕付きで観たいですね。国内盤のDVD(という時代ではないかもしれませんが・・)でも!
 
沢山の素晴らしい共作者に囲まれ、沢山の素晴らしい演者にもカヴァーされるシコ・ブアルキのアートに触れるにつけ、いつも思うのですが、ブラジルのアーティスト達は(もしくはオーディエンスも含めて)、それぞれのアーティストへのリスペクトがとても強く、誰かが作った素晴らしい曲を、皆で演奏し唄い継いでいこうという思いを感じます。その人だけのものではなく、皆のもの。皆で楽曲やブラジル音楽文化を育てていこう、という意識が、とても自然に人々の中にあるような気がします。そして、皆で楽しもう、分かち合おうという気持ち。それがとても素晴らしいし、シコはそんな文化の多くのシーンで中心となってきたのだな、と。社会とアート、時代とアート、その他色々なことも考えさせられつつ・・ここから私達は何を掬いとるか。日本に生きる唄い手としても、まだまだゆっくり噛みくだいていきたい濃い映画です。Viva Chico!!!

 

そんな思いを込めて、10/8(火)はシコ・ブアルキの曲を沢山お届けします!

ブラジル音楽がお好きな方も、馴染みのない方も、こだわりなく楽しんで頂けますよう。

皆さまにお会いできるのを、楽しみにしております♪

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■2019/10/8(tue) 
"Canta Chico - シコ・ブアルキを唄う -"
@青山Zimagine

 

Kayo Kamishima(vocal)
尾花 毅(7弦guitar)
平山 織絵(cello)
永見 行崇(piano)

 

19:30open/20:00start
Charge: ご予約2,500yen/当日3,000yen

(+1drink order)

 

◆青山Zimagine(ジマジン)
東京都港区南青山6-2-13 ファイン青山B1
銀座線/半蔵門線/千代田線「表参道」駅徒歩7分
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